
今回は、『おかえり』について、ゲーム内で描かれた出来事を振り返りながら、ストーリーの背景や不可解な点について考察していきます。
本作は、明確な説明をあえて避けるような演出が多く、何が現実だったのか、怪異は本当に存在したのかをプレイヤー側に委ねるタイプのホラー作品です。
作中には、空間の歪みや時間の空白、不自然な生活環境など、気になる描写が数多く存在していました。 今回は、それらの違和感を整理しながら、いくつかの視点から物語を読み解いていきます。
⚠️ この記事は『おかえり』の結末に関するネタバレを含みますのでご注意下さい。
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1. 作中にあった出来事
まずは、本作のストーリーを振り返ってみます。
- 主人公の女子中学生が、雨の夕方に新居へ帰宅する
- 家の中に母親の姿はなく、開かない扉や物音を確認
- 家中の電気が使えないので懐中電灯を使う
- 探索中、空間が歪む
・階段がループする
・部屋が上下反転する - 和室奥で、ロープが関係した状態の母親を発見
- 「ごめんね」と書かれたメモと、借金の督促書類を確認
- 画面暗転後、「4時間後」と表示される
- 深夜、ロープが吊るされている場所へ向かう
2. 特に不可解なポイント
この作品が単純なホラーで終わらない理由は、以下の点が説明されないまま残されているためです。
- 引っ越しから1週間で電気が止まっている
- 家中に鍵が多く、行動が制限されている
- 段ボールが開封されないまま残っている
- 物理法則が崩れる(空間反転、猫の鳴き声)
- 母の亡くなり方が不自然に見える
- 「4時間後」という時間経過の意味が不明
新居に引っ越して1週間で電気が止まる状況は、どんな理由にせよ異常です。
家中に鍵が掛かっている事、1週間荷解きが進んでいない事も疑問が残る点です。
部屋が逆さまになったり、押し入れから何故か猫の声がしたりと怪奇現象の様な事が続きます。
お母さんを発見時、首元のロープを手で掴んだままになっていた事も、自ら選んだ道だとすれば不自然でした。その後暗転し、何故か4時間後になります。
3. 不可解な点ごとの考察
疑問の残る場面について、いくつかの視点から解釈してみました。
◾️不安定な生活
- 電気停止と借金書類に関する事
- 何日もテレビを観ていない→電気が止まっていた
- 借金の督促状が多数残されている
▶︎ 考えられる解釈
経済的に追い詰められ、引っ越し後すぐに生活が破綻していた
母親が精神的に不安定で、手続きが正常に行えなかった
◾️怪奇現象
- 空間の歪みと不可解な音
- 部屋が反転する
- 飼っていない猫の声が聞こえる
▶︎ 考えられる解釈
家そのものに異常がある(事故物件、悪魔など)
主人公の精神状態の乱れを視覚・聴覚的に表現している
◾️不可解な出来事
- 母の姿勢と「4時間後」
- 母はロープに関係した不自然な体勢
- 発見後、行動描写のない4時間が挿入される
▶︎ 考えられる解釈
主人公がショック状態で時間感覚を失っていた
母が亡くなった事をきっかけに、主人公も同じ場所へ引き寄せられている
4時間は主人公以外の「何者か」の行動時間とも取れる
4. 考えられる仮説
これまでの作中の情報から、大きく3つの方向性を考えました。
A:現実的に起きた悲劇だった
- 経済的困窮と精神的限界による悲劇
- もしくは第三者の関与による被害
引っ越し当初から借金があり追い詰められた可能性。または、借金取りや作中に登場しない父など、第三者が関与している可能性が考えられます。
B:過去の記憶を追体験している
- 映像ノイズや空間の歪みは「過去の記憶」を示唆
- 主人公が後年、当時の出来事を追体験している
「家どこだっけ?」と主人公が言っていましたが、過去の記憶のため曖昧になっていたのかもしれません。忘れたくても忘れられない記憶を追体験していると言う説です。また、主人公は既にこの世に居ない可能性もあります。
C:精神崩壊して見えた出来事だった
- 怪異現象は実体ではなく、精神崩壊の視覚化
作中の出来事は実際には起きておらず、主人公の精神が崩壊したため、怖い現象が見えているという説です。中学生という多感な年頃の女の子なので、この線もあるのかなと思いました。
まとめ
『おかえり』は何が起きたかを明確には語らない作品です。今回は様々な視点から考察してみました。
母の死、家の異常、時間の空白。それらをどう繋ぎ合わせるかは、プレイヤーや視聴者の感覚に委ねられています。
これらの考察を踏まえて見ることでまた新しい解釈が出来るかもしれません。